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2020年06月08日 その他

ビフィズス菌含有の豆乳ヨーグルトが
腸内環境とエクオール変換に及ぼす効果を確認

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社(代表取締役社長:征矢真一、本社:愛知県名古屋市)は、サッポロホールディングス(株)とともにビフィズス菌を含有する豆乳ヨーグルトが、腸内環境とエクオール変換に及ぼす影響に関する研究を行い、腸内環境改善とエクオール変換向上の効果を明らかにしました。
その結果が、第74回日本栄養・食糧学会大会(要旨集4月22日発行、日本栄養·食糧学会ホームページで掲載)で「トピックス賞」を受賞しました。

研究背景と目的

ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)では、2019年より豆乳ヨーグルトの自社製造を開始し、これまで以上に大豆イソフラボンの研究に取り組む中、イソフラボンに含まれる成分エクオール(※1)に着目しました。エクオールはイソフラボンの成分の一種ダイジンが、アグリコン型であるダイゼインへと変換され、その一部はさらなる代謝を受けエクオールへ変換されますが、これらの変換は個々の腸内環境により左右されます。

今回の研究では、イソフラボンをアグリコン化する能力を有するビフィズス菌を含有した豆乳ヨーグルトを摂取した際に、腸管でのエクオール産生量が向上するか、また腸内環境の改善がみられるかを検証しました。

研究方法と結果

ビフィズス菌の一種であるBifidobacterium animalis ssp. lactis(以下、BAL)を含有する豆乳ヨーグルトを、健常な男女被験者23名に二週間にわたり毎日100gずつ摂取させる実験を行いました。試験食品摂取前及び摂取二週間後に、便と尿を回収し腸内菌叢解析(※2)と尿中エクオール量測定を実施しました。

その結果、試験食品摂取前はいずれの被験者からも糞便中のBALが検出されなかった一方、摂取後では全ての被験者において検出されました。検出された菌数は、試験食品に含まれる菌数よりも多く、腸管でビフィズス菌が増殖している事が確認されました。また、エクオール産生者は23名中12名であり、産生者において摂取後に尿中エクオール濃度が増加する傾向が認められました。

  • 1… エクオール:大豆イソフラボンを摂取した時に変換されてできる物質で、女性の更年期障害緩和や男性の前立腺がんリスク低減が期待されている。
  • 2… 人の腸内の細菌について、特定の遺伝子(16S rRNA遺伝子)をターゲットとした解析手法(定量PCR法、アンプリコンシーケンス)を用いて網羅的行った解析。

図1:腸管でのビフィズス菌の増殖

図1:腸管でのビフィズス菌の増殖

図2:尿中エクオール濃度

図2:尿中エクオール濃度

まとめ

ビフィズス菌を含有する豆乳ヨーグルトを毎日100gずつ継続的に摂取することにより、「腸内におけるビフィズス菌の増殖」と「エクオールへの変換(産生する能力がある人において)」に効果があることが確認されました。

当社はこれからも豆乳ヨーグルト及び大豆イソフラボンに関する研究を推進し、その価値をお伝えしていきます。

学会発表の概要

  • 演題:Bifidobacterium animalis subsp. Lactis SBC8755 含有豆乳ヨーグルトを摂取した際の尿中エクオール変動
  • 発表者:ポッカサッポロフード&ビバレッジ(株)
    脇田 義久、小栗 真帆、斎木 朝子、仲田 創、平光 正典、小林 直之、小笠原 千春、大久保 正孝
    サッポロホールディングス(株)土屋 陽一
  • 発表日:令和2年度日本栄養·食糧学会
    要旨集4月22日発行、日本栄養·食糧学会ホームページで掲載

以上

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