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2016年04月21日 その他

~県立安芸津病院・県立広島大学・ポッカサッポロ共同研究~レモン果汁飲料※の長期摂取による骨の健康に関する影響を確認

ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社(本社:名古屋市、社長:國廣喜和武)は、広島県の戦略作物である「レモン」の機能性をテーマに、県立安芸津病院、県立広島大学とこれまで共同研究を取り組んでまいりましたが、その研究結果がまとまりましたので、お知らせします。

研究背景

昨今の高齢化を受けて、健康寿命の延伸に関心が集まり、寝たきりの原因ともなる骨粗しょう症やロコモティブ症候群の予防に対する意識が高まっています。一方、当社は2013年2月より広島県とパートナーシップ協定を締結し、この連携の一環として、これまで県立広島大学や広島県立総合技術研究所と共にレモンに関する様々な研究を進めてきました。その中で、レモンを日常生活に取り入れることにより、骨の健康によい影響を及ぼす可能性を検討してきました。

研究目的

今回の研究は、中高年の女性を対象にレモン果汁飲料※を長期間継続摂取することによる骨と生活習慣病への影響を明らかにすることが目的です。

研究方法と結果

転倒防止に力を入れている広島の県立安芸津病院を介し、中高年女性44名のボランティアの方々に、レモン果汁飲料※を毎日1本摂取してもらい、試験開始前、開始1、3、6ヶ月後に検査を行い、前腕骨密度や骨の生成に関わる指標と生活習慣病(血圧)の変化を確認いたしました。
その結果、レモン果汁飲料※を継続摂取することにより、前腕骨密度が有意に維持できていること、日々代謝される骨吸収指標が有意に低下していることが認められました(図1, 2)。さらに、血圧についても有意に低下していることが認められました(図3)。

  • 本研究にて使用した「レモン果汁飲料」は、カルシウム強化したレモン果汁飲料(1本200ml当りレモン1個分の果汁30ml、カルシウム350mgを含む)となります
図1 上腕骨密度の変化

図1 上腕骨密度の変化

図2 骨吸収指標の変化

図2 骨吸収指標の変化

【補足説明】

骨の代謝に関わる指標の一つで、骨吸収(骨破壊)の指標である血中の「Tracp-5b」は、摂取前に比べ摂取後有意に減少していることが認められ、骨吸収(骨破壊)の進行を抑制していることが認められました。つまり、骨からの過剰なカルシウムの放出をとどめて骨のカルシウム量を維持していると考えられ、骨の健康に貢献していることが結果として認められました。

図3 収縮期(最高)血圧の変化

図3 収縮期(最高)血圧の変化

まとめ

骨密度が低下傾向にある試験対象者の年代層に対し、レモン果汁1個分とカルシウムを含む飲料を毎日1本摂取することにより、骨密度や血圧の改善に効果があることをヒトで確認できました。今回の研究では、普段の食生活や運動による生活態度を変えずに、カルシウムを含むレモン果汁を摂取することで、骨の健康増進につながることを示しています。当社では、これからもレモンに関する研究を推進し、様々な検証結果をお伝えしていきます。

  • 今回の研究成果は、広島県、県立広島大学と当社で特許申請中です

【今後の成果発表予定】

第70回日本栄養・食糧学会(5月13日~15日)にて発表予定

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